▼椿の灰の用途

 陶芸用としては5~6日間、水簸(すいひ)する。後、精製、乾燥させて保存。

 椿の精製灰を使用して調整した透明釉、特に黄瀬戸釉等は焼き物の仕上がりがとても期待できるという話も多く聞く。

 染色用としてはそのまま保存。特に赤・紫の染色には、椿灰が最も適していると聞いている。

 



 純粋な椿灰を作るにはたいへん歩留まりが悪く、原材料の椿も貴重なため、単価が高く一般的な用途には不向き。

陶芸・染色用に使われる原料は、科学的に合成された人工のものが価格的にも安く、安定した性質で使いやすいのがもちろんだが、椿灰を特に必要とされる方には、私が使っている椿灰からいくらかをお分けすることにしている。

 


 

椿灰で調整した釉薬を使った伊豆大島の民芸焼き物「椿の花焼」

▼椿の種の灰で調整した釉薬は、趣のある雰囲気に調整できる。

 

 当方で使う灰は昔から椿灰、椿油灰のみで、他の灰は一切使わないことにしている。